ついに台風と正面衝突。前日のリハーサルは無事終えたものの夜中には台風が直撃するという予報が入る。せっかくのステージセットをすべてバラして屋根もおろす。はっきりいって当日のイベントは絶望的。ところが運命の女神がこちらに微笑んだ(？)。なんと夜中じゅうに台風は大阪地区を通過。翌日朝はウソのように澄み切った青空に。ステージをすべて準備しなおして定刻を少し遅らせてなんとかスタート。

オープニングは迷彩ルックのKAN。当時MUSIC GUMBOのレギュラーも担当。そして昇り調子ついてきた Mr.Children、CHARAなどが若手として活躍。夏というえばレゲエ、ということで団扇片手にSHAGGYのあとを受けて登場したのが鬼才、吉田美奈子。オルガンとサックスのシンプルなバックを従えてゴスペルタッチな「明日に架ける橋」などを歌いきる。声を発したとたんに会場の空気の密度が変わったのには恐れ入った。何度も出演しているようで実はバンドとしてはこの1回だけの佐藤竹善率いるSING LIKE TALKING。そしてこの年日本中で大ブレイクとなったJ-WALKでフィニッシュに。

本当はJ-WALKを中心にセッションを準備していたのが、前日の台風通過のおかげでＮＧに、というのは今でこそ話せる秘密ネタ。